なんで占いは当たる気がするの?
その正体は、
バーナム効果
ばーなむ こうか/Barnum effect
誰にでも当てはまることを、「自分のことだ」と思ってしまう。
占いや性格診断を読んで「なんで分かるの?」とドキッとする。その文は、ほかの人が読んでも同じようにドキッとするように書かれている。1949年、アメリカの大学の授業で、この仕組みが確かめられた。
- 確かめた人
- バートラム・フォアラー(1949年、大学の授業で)
- 名前の由来
- 興行師 P・T・バーナム。心理学者ポール・ミールが1950年代に使った呼び名
- よく出る場所
- 星占い・性格診断・占い師の第一声
- 見分け方
- 逆のことを言われても、当たる気がするかどうか
01「当たってる!」の正体
占いや性格診断を読んで、「なんで分かるの?」とドキッとしたことはありませんか。じつはその文、ほかの人が読んでも同じようにドキッとするように書かれていることがよくあります。
1949年、アメリカの心理学者バートラム・フォアラーが、大学の授業でこれを確かめました。学生に性格テストを受けてもらい、後日「あなたの結果です」と1人ずつ紙を返します。学生は、自分の結果がどれくらい当たっているかを5点満点でつけました。
1先生が「あなただけの結果」を1人ずつ配る
2読んだ学生は「当たってる!」。平均は 5点中4.3点
3でも実は、全員に同じ文を配っていた
4文は星占いの本から集めたものだった
配った文には、たとえばこんな一文がありました。「あなたは人から好かれたいと思っているが、自分には厳しいところがある」。読み返すと、たしかに誰にでも当てはまります。でも「あなたの結果」として渡されると、自分のことにしか見えなくなるのです。
02なぜ「自分のこと」に見えるのか
当たって見える文には、だいたい決まった形があります。
両側を言っている
「明るいときもあれば、ひとりになりたいときもある」。どちらかは必ず当たるので、外れようがありません。
ちょっとほめている
人は、うれしいことは受け取って、いやなことは「それは違う」と弾きがちです。ほめる文ほど「当たってる」と感じます。
「あなただけ」と言われる
同じ文でも、自分のために書かれたと思うと、当たっていると感じる度合いが上がります。
そして読む側も、当たっている行を拾って、外れている行は読み飛ばします。これは確証バイアスと呼ばれる別のクセで、2つが重なると、どんな文でも「当たってる」になってしまいます。
03身のまわりのバーナム効果
一度知ると、あちこちで見つかります。共通しているのは、具体的なことは言わず、誰にでもある気持ちを言っていることです。
場面ごとに見ると、こんなところにも出てきます。
恋愛では
相性占いの「ふたりは似た者どうし。でも、違うところに惹かれ合う」。似ている所も違う所も、どのふたりにもあります。
友達では
「お前って、本当はさみしがりだよね」と言われて、図星な気がする。さみしい気持ちがまったく無い人は、まずいません。
SNS・ネットでは
「◯◯な人の特徴」の投稿に「わかる」が集まる。読んだ人の多くに当てはまるように書かれていると、反応も集まりやすくなります。
仕事では
「慎重だけど、やるときはやるタイプ」。自己分析の結果や人からの評価でも、両側を言う文は当たって聞こえます。
04振り回されないためのコツ
逆のことを言われても当たるか考える
「あなたは人見知り」が当たるなら、「あなたは社交的」も当たる気がしないか。両方当たるなら、あなたのことを言っている文ではありません。
外れた数を数える
当たった数ではなく、外れた行を数えます。外れが見つかったら、それはちゃんと自分で読めている証拠です。
友達の結果と見比べる
友達の結果を読んで「これも自分っぽい」と思えたら、それは文の上手さです。
とはいえ、当たっている感じそのものは楽しいものです。占いで1週間をふり返ったり、診断で友達と「お前これだろ」と笑ったりするのは、いい使い方です。楽しむことと、信じ込むことは別、と覚えておけば十分です。
05もっと知りたくなったら
なかまの効果
次に気になりそうなこと
じゃあ、当たる診断は1つもないの?
ほめない文でも起きる?
どうして「バーナム」という名前?
診断や占いの結果は、どう読めばいい?
同じ棚の本
こころの棚で、この本の前と次に並んでいる2冊。